たばこに含まれる有害物質
たばこの煙には喫煙者が吸う「主流煙」、火のついたたばこの先から出る「副流煙」があり、たばこに含まれる有害物質は主流煙よりも副流煙に多く含まれます。
たばこに含まれる有害物質は200種類以上に及び代表的なものとしてニコチン、タール、一酸化炭素が挙げられます。
・ニコチン
(依存性、血管の老朽化、胃の収縮力の低下、末梢神経を収縮する事による血流の低下、血圧の上昇、手足の冷え性、脈拍が早くなる事による心臓への負担)
ニコチンはたばこに含まれる物質の中で最も有名な成分です。強い依存性を持っています。摂取すると一時的な快感をもたらし、摂取を止めるとイライラや不安を感じたりなどの離脱症状が現れます。
また、青酸に匹敵する強い毒性を持ち合わせており、その致死量は30㎎~60㎎です。
・タール
(発がん性、歯の黄ばみ、歯茎や唇の黒ずみ、肺を黒くする)
タールとは植物樹脂のヤニでありタバコのフィルターについている茶色い物質です。
タールは、黒くベタベタとした液体の粘着物質で、長時間肺に残り続ける事によって肺をどす黒く染め、肺がんなどのリスクを高めます。
・一酸化炭素
(慢性的な酸欠、動脈硬化や心臓病の危険性、体力低下)
一酸化炭素はタバコの不完全燃焼によって生じる、非常に毒性の強い物質です。一酸化炭素を人体に取り込むと、血液中の酸素を運ぶ役目を持つヘモグロビンと結合します。血液中の酸素が上手に運ばれなくなると、靱帯は漸進的な酸欠を起こしてしまします。タバコを吸い続けることによって、慢性的な酸欠がずっと続くような状態になり、心肺機能や運動機能の低下に繋がります。
たばこを吸うことによって起こる健康への影響・病気
喫煙は多くの病気と関係しており、予防できる最大の死因であることが分かっています。また、喫煙を始める年齢が若いほど、がんや循環器疾患のリスクを高めるだけでなく、総死亡率が高くなることも分かっています。
~喫煙による健康影響・病気のまとめ~
・がん
肺、口腔、咽頭、鼻腔、副鼻腔、食道、胃、肝、膵、膀胱、子宮頚部
肺がん患者の生命予後悪化、がん患者の二次がん患者、かぎたばこによる発がん
・循環器の病気
虚血性心疾患、脳卒中、腹部大動脈瘤、末梢動脈硬化症
・呼吸器の病気
慢性閉塞性肺疾患(COPD)、呼吸機能低下、結核による死亡
・糖尿病
2型糖尿病の発症
・その他
歯周病、ニコチン依存症、妊婦の喫煙による乳幼児突然死症候群(SIDS)、早産、低出生体重・胎児発育遅延
上記のように、多くの病気に罹患しやすくなったり、健康への影響を及ぼすことが分かっています。
〈参考〉